私事であるが引っ越しをした。
引っ越し先は大層な僻地であって、残念なことに、自治体のゴミ収集が来ない。厳密には、ゴミ収集所が(集落の人数が条例の規定値以下のために設置でき)ない。従って、ゴミは市の処理場まで自力で運ぶしかない。で、毎週毎週ゴミを結構な距離のある処理場まで運ぶのは骨が折れる。ある程度溜まったら運べばいいが、そうすると生ゴミの腐敗が問題である。以上から導かれる論理的帰結により、生ゴミ処理機を購入することにした。
生ゴミ処理機の購入には、自治体の助成がある。処理機を使った結果排出されるゴミの量が低減され自治体の処理場の運用コストが低減するから、家庭での処理機の導入を援助しようという趣旨である。だいたいどこの自治体もそうであろう。ホームページで調べると、「詳しいことは役所に問い合わせろ」ということが書いてあるため、市役所の担当部局に行き申請書の用紙を貰うと、説明のパンフとかはなく、用紙だけをくれた。担当の係員の説明では、領収書の原本と、保証書のコピーを添えて、申請せよ、と言う。
助成が出るとは言え、やはり安いところで買うのがいいし近所に手頃な電気屋もない(ゴミ収集もこないような僻地だからね)。念のため担当部局に電話して「購入する店舗に規制はありますか?」と訊いたら、どこで買ってもいいと言うので、アマゾンに注文した。で、自治体の補助を申請するため、Amazonの納品書兼領収書と保証書のコピーを持って市役所にいったら、「インターネットで買った物は受け付けられません」と、市役所の担当者が不可解なことを言うのである。「インターネットで買った物はダメって内規で決まってるんですよ」「以前の人も断ったから今回受け付けるというわけにも……」
なんとおかしな話か!
きょうび、アマゾンで家電を買うなんてごく一般的な市民の購買行動だろう。しかも、「どこで買ってもいい」と言ったくらいで、どこで買ってもいいはずなのに、アマゾンはインターネットだからダメだという。
納得できないので理由を聞くと(責任者が後から電話をかけてきて説明されたのだが)、曰く、「インターネットで買ったものは販売店が信用できないからダメである」「保証書に販売店の記入がないのものは信用できない」「アマゾンさんに言って保証書に記入してもらえれば受け付ける」と言うのである。アマゾンは保証書への記入を納品書兼領収書を以て替えているので、保証書に記入はないが、納品書兼領収書原本があってなお、アマゾンが販売店として信用できない、、、と?
ひどい話である。インターネット全否定アマゾン全否定である。なんてこった。
困ったが、ごく普通のことをしていて助成がもらえないのも癪だし、俺以外に以降どこでもいいからと言ってアマゾンで買って助成がもらえない人が発生して欲しくもないので、アマゾンのカスタマーサービスに問い合わせ、市に助成を蹴られたんだけどこれこれこういうことを市が言うから保証書に貼るシールかなんかないの?と聞いた。だいたい、保証書への記入が即ち信用に足るかというと全くそんなことはなくて、無記入の保証書が手元に来てるわけだから、これに自分で勝手に書いてしまうことも可能であって、それを誰が書いたかを確かめる方法はないわけである。だって本当にちゃんと買っているので、店に「売りましたか?」と問い合わせたところで「正しく販売しました」という状態だからである。だから、保証書に記入があるかで販売店の信用を測るなんてのは何の意味もないことだと思うのだが、まあそれはこの際おいておく。
とにかくアマゾンに問い合わせると、残念だけどシールはない(昔はあったけど今はないみたいだ)、納品書兼領収書がそれに代わる効力を持つからそれで申請して、ということである。だが、それではダメなので、「納品書兼領収書ではダメだっつーんだよ市役所」と言うと、信用できないと言われたっつーことなら店舗印入りの領収書を送るから、ということで、購入者の名前と、店舗印の入った領収書を作って貰った。
んで、改めて、保証書と納品書兼領収書のコピーと、保証書への記入は納品書によって代えるのだというアマゾンの約款と、アマゾンの店舗印の入った領収書を持って市役所に行き、「これで販売店が信用できないと言うことはないでしょ?」といって、申請は受理、つまりアマゾンは販売店として認められたのであった。
インターネットだから信用できない、なんて、やっぱりどうしても納得できないよな。どうなってんだ、市役所。
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