納豆生産量第1位は茨城県、納豆消費量第1位は福島県。震災の影響がセントラル納豆エリアを直撃なわけで、地震後の品薄も仕方ないことと諦めていたが、それ以降、時間が経ってもなかなか供給が回復しない。ひとつには計画停電のせいもあるようである。納豆は発酵食品で、納豆菌の繁殖に適した温度を保つには、電気が必要であろうと推測される。興味がなかったので気にしてなかったが、ヨーグルトも品薄である。乳酸菌発酵の温度管理を節電と計画停電が直撃らしい。むべなるかな。
納豆の入荷がないではないのだが、スーパーの店頭では「1家族1パックまで」の規制がかかり、その上、開店1時間後でもう既に売り切れている。開店直後に行けば、なんとか1つ手に入る、そんな状況である。
納豆を食わなくても直ちに健康に影響はないが、手に入らないとなると逆にどうしても食いたくなる人間の浅ましさ。万やむを得ず、納豆、自分で作ってみた。
必要なもの
- 大豆 買ってあった大豆を使うことにした。やや大粒。納豆には小粒の大豆がよいというが、この際贅沢は言わない。元々、豆もやしを栽培しようとして挫折したやつ(北海道産とよまさり)である。宮城産のミヤギシロメも結構安い。
- 圧力鍋 納豆を作るには大豆が柔らかくなるまで煮るか蒸すかしなければならないが、常圧で5時間も6時間も加熱してられない(ガス的な意味に於いても)。ということで、圧力鍋を使うのがお勧めだろう。安いのでいいのである。
- 金属製ザル 圧力鍋で蒸すときに使う、鍋の内側に収まるサイズのザル。あるいは金属製の裏ごし器でも可。100円ショップで適当なのを調達可。
- なるべく薄いアルミ缶 圧力鍋中の金属製ザルを底上げするのに使う。ベコベコして安い輸入品コーラの缶など、ハサミで切れるような奴が加工しやすくてよい。
- 発泡スチロールの箱 発酵過程で保温するのに使う。なにやら、ヨーグルトメーカーがよいという話もあるが、そんな結構なものはうちにはない(し、あっても電気を使っては残念)。魚屋さんが使ってるようなやつでいいし、あるいはレジャー用のクーラーボックスでも代用可。
- 蓋の閉まる空き缶 湯を詰めて保温容器に入れる。湯たんぽの如く保温しようという作戦である。ホットドリンクのペットボトルでもいいかもしれない。熱湯でも壊れない密閉容器ならなんでもいい。
- 平たい感じの容器 タッパーでいいと思われる。納豆菌の繁殖に空気が必要なので、あまり縦方向に豆が密集しないように、平たいタッパーがオススメらしい。
- タネになる納豆菌を取る納豆 冷凍でもいいし賞味期限切れでもいいし、わりと納豆なら何でもいい。納豆菌は相当過酷な環境でも死なないので、古い奴でもOKである。なかったら、仕方ないので、開店直後のスーパーで1コ買ってくるしかない。
作り方
ステップ2
大豆を圧力鍋で蒸す。蒸し用の器具がないので、アルミ缶を5〜6センチの高さに切った輪っか状のものを置き、水を注いで、その上にザルに入れた大豆を置いた。鍋を強火に掛け蓋とおもりをして蒸気が上がったら、おもりがゆっくり回転するくらいの中弱火に加減する。20分ほど蒸したら火を止め、そのまま自然に圧が抜けるまで10分程放置。
大豆を圧力鍋で蒸す。蒸し用の器具がないので、アルミ缶を5〜6センチの高さに切った輪っか状のものを置き、水を注いで、その上にザルに入れた大豆を置いた。鍋を強火に掛け蓋とおもりをして蒸気が上がったら、おもりがゆっくり回転するくらいの中弱火に加減する。20分ほど蒸したら火を止め、そのまま自然に圧が抜けるまで10分程放置。
ステップ3
蒸し上がった大豆を平たい容器に入れる。タネになる納豆を数粒取って、お湯(蒸した奴の残り湯)を大さじ半分ほど掛けてよくまぜ、豆のぬめりを湯に移す。充分ぬめりが湯に移ったら、この湯を蒸した大豆に振りかけ、全体にまんべんなくまぜる。圧力鍋に残った湯とぬめりを取ったタネ納豆は、後で味噌汁にすると、うまい。
蒸し上がった大豆を平たい容器に入れる。タネになる納豆を数粒取って、お湯(蒸した奴の残り湯)を大さじ半分ほど掛けてよくまぜ、豆のぬめりを湯に移す。充分ぬめりが湯に移ったら、この湯を蒸した大豆に振りかけ、全体にまんべんなくまぜる。圧力鍋に残った湯とぬめりを取ったタネ納豆は、後で味噌汁にすると、うまい。
ステップ4
保温用のスチロールの箱に、新聞紙やプチプチ梱包材などを敷いて、大豆のタッパーを置く。湯を沸かし、空き缶に詰め、蓋をして、納豆の周りに置く。大豆タッパーの蓋は、しめずにちょっと開けておく。スチロールの箱をちょっと開くように蓋をして、発酵過程に突入。金属缶に湯を詰めるときは一杯まで詰めること。冷却して体積が縮むので湯量が少ないとへっこんで曲がったところから穴が開き水漏れが発生する。
保温用のスチロールの箱に、新聞紙やプチプチ梱包材などを敷いて、大豆のタッパーを置く。湯を沸かし、空き缶に詰め、蓋をして、納豆の周りに置く。大豆タッパーの蓋は、しめずにちょっと開けておく。スチロールの箱をちょっと開くように蓋をして、発酵過程に突入。金属缶に湯を詰めるときは一杯まで詰めること。冷却して体積が縮むので湯量が少ないとへっこんで曲がったところから穴が開き水漏れが発生する。
ステップ5
入れた湯の量にもよるが、容器内の温度はだいたい50℃弱くらいになり、徐々に冷え、12時間くらいで室温と同じになる。なので、12時間に1回くらいの間隔で(適当でいい)、空き缶の湯を取り替えつつ、2日ほど発酵させる。すると、うっすら白く納豆菌が繁殖して、ねばっと糸を引くようになる
入れた湯の量にもよるが、容器内の温度はだいたい50℃弱くらいになり、徐々に冷え、12時間くらいで室温と同じになる。なので、12時間に1回くらいの間隔で(適当でいい)、空き缶の湯を取り替えつつ、2日ほど発酵させる。すると、うっすら白く納豆菌が繁殖して、ねばっと糸を引くようになる
いろいろと各種パラメータ調整の末に、納豆らしいものができるようになった。モノが発酵食品だけに、パラメータを変えると言ってもイニシャライズしてから完成までの時間が長いので、フィードバックを掛けるのが大変である。大体、納豆菌の適切な発酵温度は42℃でその温度に容器を保温しろと言うが、保温の基本は密閉であって、暖気が逃げないようにするのが第一である。一方、納豆菌は好気性細菌で空気が必要だということで、外気との入れ替えが必要である。矛盾である。どうしろって感じである。
そして、最大の問題は、これだけ労力を投入して出来上がった納豆よりも、いつも買っていた4個1パック80円の水戸納豆の方がおいしいという事実である。
納豆メーカーの早期の被害からの復旧を心から願って已まない。
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